プレテストの朝に
2017.11.28堀内コラム「堀内道場」
6年生のプレテストが終了しました。早朝に集合した子どもたちの後姿を見て、まだ本番まで1か月あるのに胸がしめつけられる思いがしました。ある子の背負っているカバンは少しよれていました。いつもは、カバンがはちきれるくらいパンパンに、テキストを入れているのだと思います。この日は必要なものだけのため、伸びきったカバンがくしゃっとなっていました。それは背中にもう1つ顔があるように見え、歯を食いしばっているようにも、こちらをにらみつけているようにも見えました。
何のためのプレテストか。得点や偏差値に一喜一憂するためではありません。試験当日の雰囲気や時間配分の確認ができ、本番前に弱点を見つけることができたはずです。大切なのは結果に左右されず、「よし!ここから」と考えられるかです。
中学受験は、おそらく子どもたちにとって人生で初めての大きな挑戦になります。親は毎日不安で押しつぶされそうな日々かもしれません。1日の過ぎるスピードが急に速く感じ、不安と焦りばかりが増大します。しかし、親は最後まで堂々と毅然とした態度で子どもに向き合い、全力で私たちと一緒に子どもたちをサポートしてほしいと思います。中学受験は子どもと親のどちらにとっても貴重な機会です。受験後、学力だけでなく何かに向かう姿勢も成長できます。そう自分にも言い聞かせこの道場を書いています。