講師コラム

傾聴

2018.12.10堀内コラム「堀内道場」

 「乳児はしっかり肌を離すな。幼児は肌を離せ、手を離すな。少年は手を離せ、目を離すな。青年は目を離せ、心を離すな。」という子育て四訓があります。中学受験をしている小学生はどれにあたるのでしょう。肌は離せても、なかなか手放せず。かといって手を放し過ぎると、子どもの現況げんきょうがつかめない状態になります。なかなか上手くいかないのが現状です。
 子どもたちにも発達段階があるように。親にも発達段階があります。親だって未完成なのが当たり前です。失敗もするし、できないことだってあります。大切なことは、親として成長し続ける努力をすること。そして、親もゆとりを持つことです。

 この時期になると、時間の流れは本当に一定なのかと毎年疑ってしまいます。9月からの4か月間をものすごい勢いで時が駆けていきます。時の流れに気持ちばかりが追いつこうとして、私の体は取り残されています。もはや職業病です。受験生をもつご家庭も同じではないでしょうか。多くの行事や心の不安からなのか、それとも旅行の帰路きろが短く感じるのと同じなのか理由は様々です。

 しかし、時間の流ればかりに気を取られていると大切なことを忘れてしまいます。この時期に親ができることは何なのか。1つ挙げれば、子どもの話に傾聴けいちょうすることです。子どもの気持ちや考えを受け止めるためにしっかり聴くことです。話の途中で口を挟んではいけません。相槌あいづちが大切です。やってみるとなかなか難しいものです。私の話も、息子たちにはよくスルーされます。それは私が傾聴できていないためか、または、つまらない親父おやじギャグが原因かもしれません。