講師コラム

助け合い

2014.03.04杉浦コラム「fifty-fifty」

 先日の全国的な大雪は本当に大変でした。交通機関がマヒすると、自分の移動は何とかなっても物流が止まりますから、多かれ少なかれ生活に支障が出てしまいます。

 さて、そんな中、雪で高速道路が動かず多くの車が立ち往生する中で、あるパン会社がトラックに積んであったパンを無償で配布するというニュースが話題になりました。寒い冬に心温まる話ではありませんか。同社の「春のパン祭り」には少し早い「真冬の臨時パン祭り」になりました。

 困った時にすぐその場で助け合えるのが日本人の良さ。かなり前の話ですが、私が経験した出来事。帰りの電車内で座っている私の前に「いちごのショートケーキ」が落ちてきたのです。床に「ぐちゃっ」となった無残なそのケーキは、どうやら向かいに座っている男性が、たなの上に乗せてあったものらしいのです。大変です。電車は男性が降りる駅に到着しました。男性はあわててケーキを素手で片付けています。でも早く降りないと扉が閉まってしまいます。その時、出入り口付近に立っていた若い男性二人組が「あとは私たちがやっておくから、早く降りて。」と言って、かばんからBOXティッシュを取り出し(何でそんなの持ってんの!?)、きれいに床をふきとってくれたのです。

 ここぞ、という時に動ける人はすばらしい。やろうと思って出る行動ではなく、その二人のあまりに自然な行動に感心してしまいました。両手を生クリームまみれにしてお礼を言いながら降りて行った男性のその後は気になりましたけど。

  私も最近、BOXティッシュを持って通勤しています。もちろん、あの時以来、ショートケーキは落ちてきません。