fifty-fifty
2011.04.01杉浦コラム「fifty-fifty」
私は、父親から勉強のことに関して何か言われたことはありませんでした。成績がいつも良かったからではありませんが、ほめられたことも叱られたこともほとんど記憶にないです。
そんな父親が、私に何回も言っていたのが「fifty-fifty(フィフティー・フィフティー)」、簡単に言うと「半分半分」の精神です。他人と考え方や意見が合わなかった時に、どちらかに決めようとするから、問題が広がったり、仲が悪くなったりする。「お互い、相手の立場を考えて少しずつゆずる意識を持ちなさい」、ということです。
ただ、子どものころは気付きませんでしたが、この「半分半分」の精神は、物事がうまくいっている時にも大切だということを最近思うようになりました。つまり、何か目標を達成できた時、もちろんそれは自分の努力が報われた瞬間だと思います。しかし、それはあくまで「半分」であり、あとの「半分」はその努力をしている間を支えてくれた人の力、おかげなんですね。
受験を勝ち抜く力はみなさんの努力と、先生やお家の人の力の「fifty-fifty」です。先生たちの力だけで合格させるわけではありません。君たち一人だけの戦いでもありません。
父は最後に必ずこう付け加えていました。「その意識を持った方が絶対にいい結果を生む」と。